不動産売却に関する悩みはどこに相談したらいい?ケース別に紹介

公開日:2024/06/15  

不動産の売却を進めるなかで、疑問や悩みが生まれることがあります。不動産売却で悩んだとき、どこに相談すればよいのかよくわからないという方もいるのではないでしょうか。不動産分野にはさまざまな専門家が関わっており、相談内容に合った専門家を頼る必要があります。本記事では、不動産売却の流れ、お悩み別の相談先について紹介します。

不動産売却の手順

不動産売却は慎重に計画されたプロセスを経て行われます。以下では、不動産売却の主な3つのステップについて解説します。

相場を把握する

まず最初のステップは、相場を把握することです。不動産の売却価格を決めるためには、近隣の物件価格や過去の取引実績から相場を調査する必要があります。相場の把握には、オンラインの不動産ポータルや不動産会社から提供される市場データを活用します。相場調査を通じて、現在の市場状況や類似物件の価格動向を把握し、適切な売却価格を見積もります。

買主を探す

次に、買主を見つけるための作業を行います。自分で買主を見つける場合には、SNSや広告を活用して周知したり、身近な知人や友人に情報を広めたりするのが有効です。不動産会社に依頼する場合は、専門的なマーケティングや広告活動を通じて幅広い買主層にアプローチします。

売買契約を結ぶ

買主が見つかったら売買契約を結びます。売買契約は、売主と買主の間で契約が成立し、物件の引き渡しと所有権移転登記が行われる重要なステップです。売買契約では、売買条件や引き渡し日などの詳細が定められ、法的に拘束力をもつ契約書が作成されます。また、所有権移転登記を通じて、物件の所有権が正式に買主に移転されます。

目的別に見る不動産売却の相談先

不動産の売却を検討する際には、専門家のアドバイスやサポートが必要です。以下は、売却に関する異なる目的に応じた相談先の一覧です。

売却の流れややり方の相談は不動産会社

不動産会社は、不動産売却のプロセス全体をサポートする重要な相談先です。売却の流れや方法、価格査定から広告活動、売却活動、契約書作成、引き渡しまで、販売活動全体をトータルに支援してくれます。

不動産の適正な価値を知りたいなら不動産鑑定士

不動産鑑定士は不動産の価値を正確に鑑定し、不動産鑑定評価書を作成する専門家です。地域の不動産市場や物件の特性を考慮して、公正な市場価値を評価します。また、住宅用地の土壌汚染や地盤液状化リスクなど、特殊な要因に関するアドバイスも提供します。

登記の依頼や権利の相談は司法書士

司法書士は、不動産の登記手続きや権利関係に関する相談に特化しています。物件の所有権移転登記や登記変更などの手続きを正確に行い、法的なリスクを最小限に抑えます。

トラブルの相談は弁護士

契約上のトラブルや法律問題に直面した場合は、弁護士に相談しましょう。売買契約や不動産関連法に詳しい弁護士は、法的なアドバイスを提供し、トラブルの回避や解決をサポートします。

敷地境界や測量の相談は土地家屋調査士

土地家屋調査士は土地の境界確定や測量図の作成など、土地に関する専門的な相談に対応します。隣地との境界がわからない場合には、土地家屋調査士に依頼して、境界を確定させた測量図を作成してもらいましょう

確定申告の相談なら国税庁電話相談センター

税金に関しての軽い相談や確定申告に関する疑問は、国税庁の電話相談センターで受け付けています。国税庁電話相談センターへの相談は無料で行えるため、手続きなどで困ったときは問い合わせしてみましょう。

売却時にかかる税金の相談は税理士

不動産売却時に発生する譲渡所得税や消費税など、税金に関する悩みは税理士に相談するのがよいでしょう。税金の計算は複雑なため、正確な納税額を知りたい場合は税理士に頼るのがおすすめです。また、節税についてのアドバイスも受けられます。

税金の特例に関わる相談は税務署

税務署では、特例措置に関する相談を受け付けています。たとえば、3,000万円控除の特例や損益通算の税金控除の特例など、税金に関する特別なケースについてアドバイスを提供します。

相談先に迷ったら無料相談サービスを利用しよう

不動産に関する問題や疑問は、とくに初心者にとっては複雑で理解しづらいものです。不動産売買で困ったときには専門家のアドバイスが欠かせません。どの専門家に相談すればよいのか迷ったら、各種不動産関連機関が提供する無料相談サービスに相談しましょう

一般的に、無料相談サービスは不動産業界の専門家が運営しており、不動産に関するさまざまな問題に対応しています。たとえば、不動産取引に関するトラブルや法的問題、賃貸経営に関する疑問など、幅広い相談を受け付けています。

無料相談サービスを利用する際には、まず自分の問題や疑問点を明確に整理する必要があります。そして次に、適切な機関や団体を選択します。一般的に、地域の不動産業界団体や消費者保護団体、法律事務所などが無料相談サービスを提供しています。また、インターネット上でも多くの不動産関連の情報や相談窓口が公開されているので、利用する際にはそれらも活用しましょう

まとめ

不動産売却における悩みを解決するには、適切な相談先を選ぶ必要があります。売却手続きや方法については不動産会社に、適正な価値を知りたい場合は不動産鑑定士に相談しましょう。また、登記や権利に関することは司法書士、トラブルが生じた場合は弁護士、境界や測量の問題は土地家屋調査士への相談が有効です。税金に関する相談は、税理士や税務署に依頼しましょう。そして、どこに相談すべきか迷ったときは無料相談サービスを利用し、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。悩みや困りごとの内容に合わせて適切な専門家や機関に相談し、不動産売却に関する悩みをスムーズに解決しましょう。

おすすめ関連記事

サイト内検索

【NEW】新着情報

この記事では不動産売却を検討中の方のために、不動産売却をしたときの仕訳方法と仲介手数料の勘定科目について解説します。個人事業主と法人の仲介手数料の扱い方や仕訳方法の違い、注意点をわかりやすく
続きを読む
戸建ては築30年以内、マンションは築25年以内に売ることが一般的な目安です。しかし、もっとも高い成約率は築6~10年の物件というデータもあるので、慎重に検討する必要があります。また、家を売却
続きを読む
土地を売るときの注意点 土地について理解した上で事前準備することで、スムーズな土地の売却を実現できます。その内容について、くわしく解説します。 境界確定と測量の実施 土地の売却をする際には測
続きを読む