1年以上売れ残る不動産の共通点とは?事前にできる売れ残り対策を紹介!

公開日:2023/02/15  最終更新日:2024/04/16


不動産を売却するとき、できるだけ早めに売却するのが理想的です。しかし、現実にはなかなか買い手が決まらない不動産も存在します。売れ残ってしまう理由は価格や物件の状態など複数の要因が絡み合っています。今回は不動産が売れ残ってしまう原因やなかなか売れないときの対策について紹介します。

なぜ売れない?考えられる売れ残りの原因

売れ残ってしまう原因として、つぎのようなものが挙げられます。

築20年を超えており、メンテナンスがされていない物件

売れない理由のひとつ目は、建物が老朽化していることです。木造建築の法的な耐用年数は22年と定められています。そのため、築20年を超える物件については資産価値がないとみなされ、買い手が付きにくくなります。

ただ、すべての築20年越え物件が売れ残るわけではありません。メンテナンスが行き届いている物件であれば、購入してもらえる可能性があります。言い換えれば、築年数が古く、メンテナンスが行き届いていない物件は売却できない可能性が高くなるのです。

立地条件の悪さ

ふたつ目の理由は立地条件が悪いことです。公共交通機関のアクセスが悪い、学校から遠い、買い物しにくい、周辺環境が良くないといったマイナスの条件が加わると、売却しにくくなります。

具体的には、風俗店などの好ましくないとされる施設や騒音、悪臭、大気汚染を発する施設、墓地など心理的に避けられる施設のことをさします。そうした施設が近くにあると買い手が付きにくく、売れ残る可能性が高まってしまいます。

不動産会社の管理・営業に不備がある

3点目の理由は不動産会社選びに失敗していることです。不動産会社の営業力が不足していたり、広報の手段が不適切だったり、中古住宅の売却が不得手だったりすると売却がうまくいかず、売れ残る可能性があります。

売却価格が相場と合っていない

4点目の理由は売却希望価格が相場とあっていないことです。周辺相場に比べて高すぎる売却希望価格であれば、買い手は「高すぎる」と判断し、候補から外してしまうかもしれません。

条件が厳しい

5つ目の理由は引き渡し条件が厳しすぎることです。支払い手段を現金一括に限定していたり、早期支払いを求めたりするなど、売主が条件を付けすぎると、買い手はそれを嫌って購入しなくなるかもしれません。

こうした理由が複雑に絡み合い、いつのまにか「売れ残り」の物件になってしまうのです。

なかなか売れないときは何をしたらいい?

売れない不動産を売るときに、真っ先に考えるのが値引きです。しかし、単純に値引きをしても、売れない原因を解消しない限り、売れ残り続けてしまうかもしれません。値引きする前に以下の対策を試してみましょう。

ハウスクリーニング

真っ先に行うべきことはハウスクリーニングです。メンテナンスが行き届かず、汚れている状態では買い手が付きにくいのも当然です。住人が自分で行うクリーニングでは限界がありますので、専門業者に依頼し、徹底的に家をきれいにしましょう。

不動産会社へのアピールや会社の変更

不動産会社に積極的に働きかけるのも、ひとつの方法です。地域の魅力や物件の良さを不動産会社に伝え、販売しやすいように支援します。それでも、不動産会社が積極的に動かないようであれば、契約形態を変更するのもよいでしょう。不動産会社との契約には、1社に全て委ねる専属選任媒介契約や、専任媒介契約と複数社に依頼する一般媒介契約があります。

熱心な不動産会社を1社選ぶほか、複数の不動産会社に情報を拡散してもらう方法もあります。ただ、営業力のある不動産会社が存在するのであれば、専属専任媒介契約を結び、二人三脚で売却を進めたほうが売れやすくなります。

インスペクションの実施

インスペクションとは、専門家による建物の現状調査のことです。いわば、建物の品質保証をすることで売れやすくする方法です。これは、中古住宅購入後の不具合を保障する瑕疵担保保険と同じで、買い手のメリットとなります。こういった対策をしても買い手がつかないとき、はじめて、値下げを考えるべきでしょう。

早めに済ませたい売れ残り対策

売れ残り対策を早めに進めるのには理由があります。それは、住宅売却は時間がかかる作業だからです。住宅売却を決断したとき、価格設定や不動産業者との打ち合わせなどで1〜4週間ほどの時間がかかります。不動産会社との契約後も、買い手の内覧や条件交渉、売買契約などで数カ月程度の時間が必要となります。そして、契約成立後には引っ越しや売買代金の決済、確定申告の手続きが必要です。

こうした理由から、なるべく早く住宅を売却するのが望ましいです。また、年数が経過すればするほど建物が劣化するため、これも早めに売却したほうがよい理由となります。以上より、1年以上売れ残っているような不動産は、できる限りの対策を実行して、一刻も早く買い手がつくよう、動いた方がよいのです。

まとめ

今回は1年以上売れ残る不動産の共通点や売れ残り対策について紹介しました。築年数が20年を超える物件を売却したいのであれば、メンテナンスを徹底して買い手の心証を良くするよう努めましょう。そのうえで、不動産会社と相談し、できるだけ早く売却できるよう、二人三脚で取り組むことをおすすめします。

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