土地を売却すると確定申告が必要になる?揃えておくべき書類を解説!

公開日:2022/10/15   最終更新日:2022/10/27


「土地を売ることを考えているけど、手続きは大丈夫だろうか?」と思っている、不動産売却検討中の方も多いかもしれません。土地を売却すると、確定申告が必要になる場合があります。本記事では、土地などの不動産を売却したとき、どんな書類を揃えたらいいのか、もし確定申告しないとどうなるかなどについて解説します。

不動産売却で確定申告が必要なケースと不要なケースがある

土地などの不動産を売却した際には、確定申告が必要なケースと必要ないケースがあります。

まず、必要になるケースについて、土地を売却したことで「譲渡所得が発生した」という扱いになると、原則確定申告が必要になります。基本的には、土地を売却した方は売却利益を得ることになるので、ほとんどの場合がこちらのケースに当てはまります。譲渡所得を得た場合、譲渡所得の確定申告を別途行なう必要が発生します。たとえば、2,000万円を不動産売却で得た人は、その2,000万円が課税所得として扱われ、確定申告の必要性が発生します。

そして通常、不動産売却による譲渡所得は「分離課税」と呼ばれ、給与所得や事業所得とは別個の申告が必要です。ただ、課税所得金額や特例の適用によって、確定申告が必要なくなるケースもあります。また、特例が使用できれば節税できることもあります。しかし、確定申告が必要なのにしていなかった場合には、申告遅れ・申告もれ・申告ミスなどの理由で追加課税されることもあります。自分のケースが何に当てはまるかわからない場合には、税務署や国税庁に相談しておくほうが無難でしょう。

一方で、不動産を売却しても確定申告が不要なケースもあります。たとえば、不動産を売却して2,000万円の利益を得た人がいるとします。しかし、その際にかかった諸経費などを差し引いたときに、経費が売却益を超える(売却益がゼロもしくはマイナスになる)場合、所得にならないので確定申告は必要ありません。しかし、一般にはこのケースは稀でしょう。そのため、あなたが土地などの不動産売却を考えているのであれば「基本的には分離課税の確定申告が必要なんだ」という理解をしていただくとよいでしょう。

確定申告に必要な書類とは

確定申告に必要な書類は多くあります。ここでは、土地などの不動産売却によって発生した譲渡所得にかかる確定申告に必要な書類5つについて説明いたします。不動産売却による確定申告に必要な書類は下記の5つです。

・確定申告書B様式
・確定申告書第三票(分離課税用)
・譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)
・売買契約書のコピー
・建物
・土地の登記事項証明書

上記した書類のうち、1つ目〜3つ目はいずれも、税務署で直接もらうか、国税庁のサイトからダウンロードすることができます。4、5つ目は、土地の売却に当たって手に入る書類です。そのため、それぞれの書類を適切なタイミングで取り出せるように、しっかりと管理しておきましょう。

確定申告の流れは?

確定申告は、まず必要書類を準備することからすべてがはじまります。手続きが煩雑なため、はじめにできるだけ必要な書類をすべて揃えておきましょう。そして、今回の場合はまず、譲渡所得の内訳書への記入が必要になります。その後、確定申告書等の書類に記入したうえで、税務署へ書類を提出します。

税務署へ確定申告書を提出するに当たって、方法は3つあります。

1つ目は「e-Taxで申告する方法」です。e-Taxを使えば、ネットを通じて手続きを行なうことができるので、かかる時間や手間が最小限で済みます。ただ、e-Taxに対応するための準備が最初に必要なので、それが少しネックといえるでしょう。

2つ目の方法は「郵便で、所轄税務署に直接送付する方法」です。この方法はe-Tax以前よく使われていた方法でした。現在もよく使われてはいますが、郵便なので紛失のリスクがあります。

最後は「所轄税務署の受付に直接持っていく方法」です。この方法がもっともアナログですが確実な方法です。ただ、こういった確定申告の書類は、基本的に「一度の提出で完了」ということにはなりません。提出した後に、一度だけでなく二度、三度と修正・再確認をする必要があります。そういったことも踏まえて、できるだけ早めの提出をこころがけましょう。

確定申告をしないとどうなるのか

上記の説明を見て「めんどくさそう」と感じた方も多いかもしれません。しかし、もし確定申告をする必要があるのにしていないと、罰金のような形で追加課税されてしまいます。「無申告加算税」「延滞税」といった形で、本来払わなくてよいお金をかなり多く払わなければいけなくなってしまうので、期限内に遅れず確定申告することをおすすめします。

まとめ

ここまで土地の売却とそれに関わる確定申告について「不動産売却で確定申告が必要なケースと不要なケースがある」「確定申告に必要な書類とは」「確定申告の流れは?」「確定申告をしないとどうなるのか」といった観点からお話ししました。土地の売却は非常に大きなお金が動くとき。適切な確定申告手続きをして、追加課税されないように対処しておきましょう。

おすすめ関連記事

サイト内検索

【NEW】新着情報

マンションを買い替える際は、最適なタイミングを見極めることが大切です。また、売却時に失敗を避けるためには、いくつかの重要なポイントを押さえることが必要です。そこで本記事では、適切な買い替えの
続きを読む
この記事では不動産売却を検討中の方のために、不動産売却をしたときの仕訳方法と仲介手数料の勘定科目について解説します。個人事業主と法人の仲介手数料の扱い方や仕訳方法の違い、注意点をわかりやすく
続きを読む
戸建ては築30年以内、マンションは築25年以内に売ることが一般的な目安です。しかし、もっとも高い成約率は築6~10年の物件というデータもあるので、慎重に検討する必要があります。また、家を売却
続きを読む