土地を売るときの注意点
土地を売るときの注意点
土地について理解した上で事前準備することで、スムーズな土地の売却を実現できます。その内容について、くわしく解説します。
境界確定と測量の実施
土地の売却をする際には測量を行い、隣地との境界を確定しておきましょう。登記事項証明書には地積が記されていますが、現況と異なるケースもあります。前回の登記から何年も経っている場合や隣地との境界がはっきりしていない場合には、隣地とのトラブルを防止するために、隣地との境界を確定することが大切です。
測量には「境界確定測量」と「現況測量」の2種類があります。土地売却の際には、隣地の所有者立ち会いのもとで行われる境界確定測量を行うようにしましょう。
相続登記の実施
相続によって土地を取得した場合は、相続登記を忘れずに行いましょう。遺産分割協議書によって相続が決まっている場合でも、所有者の登記を行わなければ所有権移転登記と売却はできません。
なお、以前までは相続登記は任意とされていましたが、2024年4月1日以降は義務化されています。相続発生から3年以内に相続登記しなかった場合、10万円以下の過料が課せられます。
そのため、売却しない場合でも相続登記を忘れないように注意しましょう。
ローン完済有無の確認
土地を売却する際には、ローンが完済できているか確認しなければなりません。なお、住宅ローンの残債がある場合でも、売却自体は可能です。
その際、住宅ローンの残債額が売却価格を上回ることがあれば、完済のために自己資金を充当する必要があります。残債額は、償還表もしくは金融機関に確認すると良いでしょう。
必要書類の準備
売買契約締結の際に慌てることのないように、事前に必要書類を用意しておきましょう。ケースによって異なりますが、「登記済証もしくは登記識別情報」「固定資産税納税通知書」「土地測量図・境界確認書」「住宅ローンの償還表」「購入時の売買契約書や重要事項説明書」などが必要となります。
契約不適合責任の内容を確認
契約不適合責任とは、引き渡した物件が事前に定められた内容と異なると判断された場合、売主が買主に対して負う責任のことです。たとえば、地中物に埋設物があり、撤去の必要があったり、土壌汚染が判明したり、などのケースです。
これらが発生した場合、契約不適合責任が問われる可能性があります。場合によっては、損害賠償請求や代金減額請求されるリスクがあるので、注意しましょう。
遠方の土地は現地の不動産会社に依頼
遠方の土地を売却する場合は、現地の不動産会社に依頼すると良いでしょう。自宅から近い不動産会社よりも、現地の不動産会社のほうが地域にくわしいので、ネットワークを活用して買主を見つけてもらえます。
まずは査定依頼を行って、資産価値を確認することをおすすめします。