古屋付き土地は売却が難しいってホント?スムーズに売却するコツとは
古い家、つまり古家が付いている土地は「改装や改築などしないと売れにくいのでは?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。たしかに、古家が付いている土地が売りにくいといわれるのは事実です。しかし、古家が付いている土地ならではのメリットなども存在します。ここでは、売る方法やそのメリットについてお伝えします。
古屋付き土地を売却するのはメリットがある
古家が付いている土地は、売るのがむずかしいと考える人も多くいます。実際、古家というのはマイナスの評価を受けがちです。しかし、古家付き土地を「古家がついてる土地」としてではなく「土地それ自体」をメインの評価軸としての売却するのであれば、いくつかメリットが存在します。
ここでは4つのメリットについてお伝えします。
1つ目のメリットは「古家を解体しなくてすむ」ことです。古家が付いている土地を、土地の価値に着目して売ることによって、古家の解体費用を自己負担しなくてすみます。そうすれば解体の費用もかかりませんし、そもそも解体を業者に依頼する必要もありません。
2つ目のメリットは「都市計画税、固定資産税を減らす住宅用地の特例を受けることができる」という点です。土地に古家が残っていれば「住宅用地の特例」を受けられます。その場合、都市計画税、固定資産税の負担を減らすことが可能です。もし、古家を事前に解体してしまうと、この減税は受けられません。この特例を受けることで税金を抑えられます。
3つ目は「耐用年数を超えた古家の場合、契約不適合責任が問われないケースがある」という点です。「契約不適合責任」とは、売主が売却したものについて、契約内容と一致しないものを買主に引き渡した場合の責任のことを指しています。古家が法律で決められた耐用年数を過ぎていれば、住宅としての契約責任が免責されることがあり、その場合、契約不適合責任を問われることはありません。
木造住宅の例をあげると、法律で「木造住宅の耐用年数は22年」と決められているので、この期間を過ぎれば、その古家は住宅資産としての価値はないとされます。契約不適合責任を問われない住宅は、資産価値としてプラスはされませんが、その代わり「住宅である」と認められるための要件を満たしていなくても構いません。耐用年数を過ぎていれば、契約不適合責任に違反する恐れなく売却できるので、売却後の違反の心配なく、安心して売ることができます。
最後の4つ目のメリットは「買主が、家を立て替えたときのイメージを持ちやすい」というものです。古家があることによって「そこに家があるとどのような日当たりになるか」「自分が新しく立て替える家の大きさは古家と比べてどれくらいか」といったことを検討しやすいため、買主の新しい家のイメージと古家付き土地がぴったりと一致すれば、すぐ土地が売れることもあります。
古屋付き土地をスムーズに売却する方法はある?
まず、古家が「再建築不可物件」ではないか確認するようにしましょう。「再建築不可物件」は改装・改築して売るか、取り壊して更地として売却するしか方法がありません。つまり、そのまま売却することは不可能です。再建築不可物件の場合、建物の扱いが難しくなるので売れにくくなります。
しかし、もしあなたが持っている物件が再建築不可物件でなければ、スムーズな売却に移行するために、できるだけ早く不動産会社にお願いしましょう。その際、複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。複数査定を依頼するなかで、対応や条件がよいところにお願いするとよいでしょう。古家付き土地は売却することができるとはいえ、土地や新築物件よりは売れにくいのは事実です。早めに不動産会社にお願いし、余裕を持って売却計画の相談をすることでスムーズに売ることが可能になります。
古屋付き土地を売却する際の注意点
注意点として「免責事項を書き出しておく」「ゴミを処分しておく」といったことが挙げられます。免責事項については、自分だけではわからないことも多いと思うので、不動産会社の人と相談しながらチェックしておくようにしましょう。その際、契約不適合責任に違反しないように免責される部分とされない部分を確認しましょう。
現在は、古家の付いている土地の売却に関して、免責される部分を1つ1つ提示する必要があります。不動産会社と相談し、対処しなくていい部分と対処しなければ売れない部分に切り分け、対処が必要な部分には対処していくようにしましょう。
もうひとつの「ゴミを処分しておく」という点については、家庭ごみなどの一般廃棄物は解体業者が持ち出せないため、売却前に自分で処理しておく必要があります。買主が土地を買った後、すぐに古家を取り壊せるように一般廃棄物は捨てておきましょう。
まとめ
ここまで古家が付いている土地について「古屋付き土地を売却するのはメリットがある」「古屋付き土地をスムーズに売却する方法はある?」「古屋付き土地を売却する際の注意点」といった観点から解説いたしました。古家は「かなり大変な対処をしないと売れないのでは?」と思う方も多いでしょう。しかし、ものによってはある程度そのまま売却することも可能です。ぜひ、記事の情報を参考に、不動産会社に査定依頼をしてみてください。