不動産売却での値下げのタイミングっていつ?判断基準や注意ポイントも解説

公開日:2024/07/15  

不動産を売りに出したものの、なかなか売れないといった悩みを抱える人も少なくありません。不動産が売れないときの対策として有力なのが、販売価格の値下げです。しかし、どのタイミングで値下げに踏み切ったらよいのか迷ってしまいますよね。本記事では、不動産売却の値下げの判断基準から効果的な値下げのコツ、注意点まで詳しく解説します。

不動産売却で値下げするタイミング

不動産を売却する際、値下げのタイミングは慎重に判断しなくてはなりません。値下げする適切なタイミングを見極めるためのポイントを見ていきましょう。

売り出しから3か月後

値下げを検討する目安としては、売り出しから3か月後がひとつの基準です。3か月が基準になるのは一般的な売買契約成立までの期間が3か月〜6か月で、多くの不動産会社との専任媒介契約では契約期間を3か月に定めているためです。3か月経っても売却が進まず、反応が得られない場合は、価格の見直しを行う必要があるでしょう。

値引き交渉があったとき

値引き交渉があったときも値下げを検討するポイントです。買い手から値引き交渉がある場合、買い手が感じる物件の価値と売出価格が釣り合っていない可能性があります。売出価格の適正性を再評価し、値下げの必要性を検討しましょう。

売却期限が迫っているとき

転勤や引っ越しによって住み替えを検討している場合、売却期限を設定しているケースも多いでしょう。売却期限を設定しているなら、速やかに売却を進める必要があります。売却期限が迫っている場合は、売却価格を見直し、需要に対応するために柔軟な対応が求められます。

市場状況が変動し不動産の需要が上がったとき

市場の動向から不動産の需要を読み取り、需要が高いタイミングを見極めて値下げに踏み切りましょう。不動産需要が高く競合が多くいる状況で値下げをすれば、低価格に魅力を感じた買い手からスムーズに契約を勝ち取れます

問い合わせ件数が少ないとき

不動産を売却して問い合わせ件数が少ない場合には、価格を見直すタイミングととらえ、値下げを検討するチャンスです。需要と供給のバランスを見極め、市場価値に合った価格設定を行いましょう。

不動産売却の値下げ幅と価格設定について

不動産を売却するにあたり、適切な価格設定は成功に直結します。適切な価格設定の一環として、値下げ幅と価格設定について理解しておきましょう。以下に、値下げ幅の目安と価格設定のコツについて説明します。

値下げ幅は5〜10%程度

一回あたりの値下げ幅の目安は5〜10%です。適切な幅で値下げを行えば、広告の魅力を高め、購入検討者の目を引けます。値下げ幅が小さすぎると、買い手にとって価格変動が魅力的に感じられず、物件の魅力が十分に伝わらない可能性があります。逆に大幅な値下げは、売主側にとって損失が大きくなるので、慎重にバランスを考えて価格を決めましょう。

端数価格を設定する

値下げ後の価格は端数を活かした設定にすると、購入検討者にお得感を与えられるでしょう。たとえば、物件の値下げ価格を3,000万円にするより2,980万円に設定すると、価格帯が一段下がり安く感じさせる効果があります。

端数を活かした価格設定は、買い手の注意を引きやすくし、検索結果にもより多く表示されるようになります。また、端数価格を設定すると、競合物件との差別化を図ることもできます。

不動産売却で値下げを行うにあたっての注意点

不動産を売却する際に、適切なタイミングでの値下げは重要ですが、値下げをする際にはいくつかの注意すべきポイントがあります。以下に、値下げする場合の注意点を紹介します。

どんどん値下げすればいいわけではない

売れないからといって、どんどん値下げするのは推奨されません。売れない原因をしっかり見極め、適切なタイミングで値下げを行う必要があります。物件の魅力や需要の変化、競合物件との比較などを考慮し、焦らず慎重に値下げを決定しましょう

あまりにも頻繁に値下げを行うと、買い手側がなにか訳ありなのかと購入をためらってしまう可能性があります。

あらかじめ値下げ限度を決めておく

売却価格を設定する際には、将来の資金計画や不動産の市場価値などを考慮し、値下げの上限を設定しておきましょう。あらかじめ値下げ限度を決めておけば、予期せぬ損失を防ぎ、売却プロセスをスムーズに進められます

不動産会社から値下げ交渉があった際は理由を確認する

不動産会社によっては広告費を減らし、値引きを利用して早期売却の仲介を行っているケースもあります。しかし早期売却のために、高値で売れる物件であっても値引きを勧められる恐れがあるため、売主とってよい方法とはいえません。早期に値引きを提案された際は値引きする理由を十分に確認し、納得できる理由がなければほかの不動産会社への相談も検討しましょう。

まとめ

不動産売却においては、適切なタイミングでの値下げが重要です。売り出しから3か月後や値引き交渉があったとき、売却期限が迫っている場合、そして市場状況の変動や問い合わせ件数の少なさなどを判断基準にして値下げを検討します。値下げ幅は5〜10%程度が目安であり、端数価格の設定も効果的です。ただし、焦らず物件の魅力や需要の変化を考慮し、値下げの上限を設定しておくことが大切です。また、不動産会社からの値下げ交渉には慎重に対応する必要があります。紹介した注意点に配慮し、計画的な値下げを行いながら早期売却を目指しましょう。

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